武蔵野の草原に立つ

アイドルのライブへ行く趣味について徒然に。

推しの画像の無断転載について

お久しぶりです、露草ゆかりです。そしてお久しぶりなのにヘビーな話題をすみません。

さて、無断転載が最近ドルオタ業界でかなり多いなあ…という印象を強く覚えます。もっともこの無断転載というもの、「これは絶対に駄目!」ということが常識となっているもの、「駄目だなんて知らなかった」という人がいるもの、あるいは悪意でやっているものからオタク本人は善意のつもりでやっているものまで…様々にあるものですし、実際に推しがどれほどそれによって損害を被るかもそれぞれなため、かなり状況は複雑になっているようです。しかし、このようなグレーな世界だからこそ、一刀両断に「絶対に無断転載と思われることはしない」という姿勢を貫くことも大切だと思います。

まず、「絶対に駄目」と言われるものは、推しの画像をツイッターのアイコンにすること、またそのアカウントでよからぬことを呟くことが挙げられます。これは著作権の問題に加え、推しにネガティヴなイメージをつけかねない状況です。本人の宣伝素材以外にも、推しと撮ったチェキをアイコンにしている方も少なからず見受けられます。宣伝素材はプロのカメラマンが撮影し、本人も納得している出来でしょうが、チェキはそうとも限りません。「このチェキの写り、悪いなあ」と本人が思っている可能性もあります。

また、本人がツイッターやブログに上げた画像、あるいはYouTubeに上がっているMVのスクリーンショットをそのまま自分のツイッターに載せ、「この人がかっこいい、云々」と呟くことも、一見彼らを宣伝しているようにも見えますが、著作権法上は立派な違反であると思われます。また、彼らが納得して、「これが自分の最高の姿だ」と思って上げている写真に、ファン自ら余計な手を加える(キラキラした加工をする、自作のポエムを付ける、その他スマホで手軽にできる加工)のも、蛇足以外の何であると言えましょうか。

Pixivなどに上げられた他人の絵を無断転載することは、その作者を不明にしてしまうというリスクが生じます。しかし、オタクが推しの画像をアップすることで、「このアカウントは推しのものか」と思う方はまずいらっしゃらないでしょう。そういった事情もあり、無断転載をされる方は「自分は推しに迷惑をかけていない」と思っているのでしょう。

たしかに、それほど大きな実害は被っていないでしょう。推しがその行為を厳しく咎めることがないのも頷けます。しかし、このような行為を黙認している以上、この先どのような事態に発展するか分かりません。例えば、「よかれと思って」ライブの動画を全て上げる(推しのライブは撮影OKですが、ずっと上げてしまってはその動画視聴で満足し、実際に現場に足を運ばない方も増えてしまうでしょう。あと単純に、ずっと腕を上げられていると後ろにいる者としてはかなり邪魔です)人が多発する、お金を払わなければ買えないブロマイドを上げ、無料で鑑賞できる者が現れる、といったことが平然と行われる可能性も否定できません。

推しのユニットはこちらが恐縮するほどファンを大切にしてくださる方々の集まりです。眉をひそめるほど非常識な方、マナー違反をされる方は何度も目にしますのに、推し本人や運営がそれを注意する姿は見たことがありませんし、結果それでいいと思いこんだオタクたちが、自分が主役とばかりにライブで騒ぎ、常識外れな行為を繰り返し、こちらが不愉快になったことも多々あります。

これは、ファンを一人ひとり大切にしなければならないという地下アイドル特有のジレンマであると思われます。特にこのようなファンほど多くのお金を払い、推しに貢献しているのが事実なのですから、少しでも注意をしてへそを曲げられてしまったら、それこそ損害になってしまうことが目に見えています。推しがどんなに非常識なファンにも優しくしなければならないのだ、悪いことを悪いと、ビシッと言えない立場にあるのだ、という事実は実に歯がゆいものです。

私としては、運営からの公式発表という、推し本人が直接関わらない形で、無断転載は避けるように、また他の迷惑行為はしないように、といったアナウンスをしていただきたいと思っています。たしかにそのせいで、離れていくファンもいるかもしれません。しかし、現場の環境がよくなればなるほど、新しいファンも入りやすい環境になるのではないでしょうか。