武蔵野の草原に立つ

アイドルのライブへ行く趣味について徒然に。

安心できる現場を作ること

推しの事務所が、接触の際の規約を一部更新されました。簡単に言えば、規制が増え、厳しくなった、ということです。

私はまだまだ世間知らずではありますが、この世界に入る際、おおよそのことは学んだと思います。その中には、ファン全員が姉妹のように仲よくするなんて所詮不可能であること、更に言うと、ネット掲示板の世界では世にも醜い争いが繰り広げられていることも。その事実だけを理解しました。推しのユニットの名前を冠した掲示板があることも知ってはいます。でも、それだけです。何があろうと、そこをクリックする気にはなれません。

そのようなものから得られるものなど皆無でしょう。せいぜい、根拠などまったくない推したちへの誹謗中傷、でっち上げの噂、そしてファン同士の誹謗中傷でしょう。私は推しに定期的にリプライをしますし、私信を頂いたこともあります。どうせ私のツイッターアカウントも晒されて、どこぞの厄介という人種が、悪口を絞り出しているのでしょうよ、と思いますし、そんなものをわざわざ覗きに行く趣味もありません。

正直、まあなんと下品な方、と思う方もライブハウスにはたくさんいらっしゃいます。この方が間違いなくこの界隈の民度を下げている、と思うこともあります。でも、彼女のツイッターを特定して、見るに堪えないことを書き殴ったところで、何にもなりません。得られるのは、「ああすっきりした」という残忍かつ醜い感情と、推しを巡る世界に一つ汚点を残してしまった、ということだけでしょう。

新たな規制を拝見するに―推しからのファンサービスは、まったくもって平等にすることは難しい。だからこそ、私はこんなことをされたのよ羨ましいでしょう、なんで私はされないのよ、という争いが水面下で起こった。ということは簡単に察することができました。

おそらく推しの界隈は、「推しに気に入られたい」「だから同担を潰したい」という感情が、ことのほか強い。実に馬鹿馬鹿しいと思います。推しのお仕事はあくまで、パフォーマンスを届けてくださることです。たしかに接触はできるけれど、推しはホストではないのです。アーティストである推しに、「ファンである自分を好きになる」ということ、つまり彼の仕事以外のことを望むこと。それは、女子社員にコンパニオンとしての仕事を要求し、宴会でお酌を要求するセクハラ上司と何ら変わりのない行動だと思います。こちらには、それを取り締まる法律はないのですが。

そのような醜い感情を何人ものファンが暴走させた結果が、規制強化なのです。暴走が更にヒートアップしたら、接触がゼロになる、あるいは推しが、芸能活動を休止する可能性すらある。推しを愛しているはずのファンが、自らの行動によって自らの首を絞めているようなものだと思います。

とはいえ、規制強化してくださる運営には感謝の感情すらあります。規制を強化するということは、規制を工夫した上でイベントを続けたいという思いがあるからこそ。「ファンがうるさいから、もう接触全部禁止!」なんて一刀両断な姿勢を見せることもできますのに。規制の変更をするには、スタッフさんもどう変更すればよいのか悩まれることでしょう。その悩んでくださるのも、「どうにかしてイベントを続けたい」という思いがあってこそなのだ、と思います。

推しの活動を支えるには、活動を続けられるだけのお金を払うこと、つまりライブへ足を運んだりCDを買うこと、が必要です。それに加え、推しや運営が心を痛めるような、そして頭を悩ませるような争いを、リアルの世界でもネットの世界でも起こさずに、平和な現場を作ることも、同じくらい大切なのだと思います。