武蔵野の草原に立つ

アイドルのライブへ行く趣味について徒然に。

推しに会うファッション③

推しに会うファッションを決めるときに一番気合が入るのは、ライブ以外のイベントにお邪魔するときです。というのも、ライブではある程度機能性を重視しなければなりませんが、そうでない場合は心ゆくまで自分なりのファッションを楽しめるからです。

ファッション関連の初回ブログでも申し上げましたように、推しに出会った頃の私にファッションセンスは皆無でした。どうにかして「ダサい」と思われるファッションからは脱却せねばならぬ、推しに恥をかかせてしまう、そう思って手に取ったのが大学生中心のフェミニン系雑誌「Ray」でした。こちらはコーディネートが大変参考になる上に、しっかりと「今風のトレンド」を教えてくださいますので、たいへん重宝いたしました。

それに加えて、私はかなり背が低いもので『背が低めの人のファッションルール』という書籍も熟読いたしました。元来読書には並々ならぬ熱意がございますので、写真による情報が大半を占める雑誌よりも、「文章で解説される」という点が分かりやすかったです。

また、皇室の女性のファッションを扱ったムック本を定期的に読んでおりました。もちろんここで扱われているファッションは、その大半は庶民には縁のないものです。しかし、地方へのお出ましの際に年の近い内親王さまがお召しになっていらした「ワンピース+ジャケット」のスタイルは、私が漠然とではありますが目指していた「コンサバファッション」の最たるものであると思ったからです。

というのも、基本的に推しの前にいる自分は上品でありたいのです。派手なギャル系ファッションは、一度も袖を通すことのないまま老いていきそうですし、ライブにはカジュアルファッションで伺うのですから、他のイベントでまでカジュアルな恰好をしていくのも考えものです。私自身コンサバ系ファッションが好きというのもありますが、やはり上品に見えるファッションを身にまとうことで、「最低限の常識がありそうなファンだ」と思わせることができるのではないか、と思います。見た目に伴った立ち居振る舞いをすることも大前提なのですが。

さて、この春私はまた一つ年を重ねることになります。いよいよRayで紹介されるファッションが似合わなくなる年齢がやってきました。今後は「美人百花」と「and GIRL」を拝読しつつ、可愛らしさよりエレガンスを中心にしたファッションを、推しのために勉強していきたいと思います。

Rayの購読は2年半続きました。まったくもって「服は体を覆えればよい」程度の認識だった自分が、「今日のコーディネート」なるものを考えられるようになったのは、この雑誌のおかげであると言えます。大学生活の一部、そして修士課程生活のすべてにおいて「お洒落を楽しむ」という感情を持つことができたのは、私の遅い青春であり、たいへん実りのあることだったと思います。