武蔵野の草原に立つ

アイドルのライブへ行く趣味について徒然に。

お手紙をしたためることの効果

以前、推しにファンレターを書くことが高じて、お手紙が大好きになったことを書いたかと思います。やはりお手紙もキャリアがものをいうのか、コンスタントに何かを書いているうちに、随分と書くスピードが速くなり、内容も濃いものになってきたと思います。

推しへのお手紙ですと、便箋にしたためるものはまだ緊張してしまいますので、一度スマホに下書きをしてから清書します。(大抵一晩寝かせると冷静になり、自分がいかに痛々しいお手紙を書いているかが分かるからです)しかし、それよりカジュアルなものは、一発勝負で書き上げます。例えば、差し入れに貼り付ける小さなカードですとか。これはもう慣れたもので、「どんな言葉を添えようか」と悩む時間も最近はなくなってきました。

むしろ最近は、推し以外の方へのお手紙をしたためることが多くなってきたように思います。推しとまったく関係ないところから申しますと、つい最近就職活動を終えましたので、内定先にお礼状、プライベートで深くお付き合いさせていただいている方への近況報告として封書三通。それから就職活動がなかなかうまくいかなかった時期に、励ましのメッセージカードをくださったレストランへはお葉書を投函しました。また、最近軽い交通事故に巻き込まれ現在保険会社さんと密に連絡を取り合う立場にありますが、書類を送る際は必ず感謝の気持ちをしたためた一筆箋を同封しております…とはいえこれは、「基本的に保険会社さんは加害者側のお立場なのだから、被害者は丁寧な姿勢を見せ続けないと交渉にひびが入る」という計算があるからでもありますが。

そして推し関係ですと、先日も書きましたように、もちろんスタンド花を制作してくださったお花屋さんにはすぐにお礼状を書きました。次のご縁があることを願ってやみません。

それから、つい先日推しがラジオ番組に出演しました。その際本当に何気なく、前述の保険会社さんに対するような計算高い心もなしに、番組宛てにお礼の葉書を投函しました。いわゆる「番組宛てにメール」というのは番組内の企画のコーナー用だと思いましたし、手書きの方が楽しい番組だったという感情が伝わるかなと思い、推しのイメージカラーのお花をあしらった絵葉書に、10行にも満たない文章ですがしたためました。

今時「手書きの葉書」なんておかしいくらいですし、まあ暇なスタッフさんがちらとでもご覧になればいいかな、くらいに考えていたのですが、翌週ばっちりと全文が読み上げられていてこちらが驚きました。そして全国放送されてしまった後では遅いのですが、頭語と結語はあれで合っていたのだろうか、敬語は間違っていなかっただろうかと泡をくって調べました。ラジオネームなどではなく本名でお葉書を出したものですから、当然パーソナリティーさんは私の名前は伏せてくださいました。だからこそ私は、「(推しのユニット)のファンの方」という名前で紹介されてしまっていたのです。

主観的な見方ではありますが、パーソナリティーさんはたいへん喜んでくださっているようでした。そして、「(推しのユニット)のファンの方、優しい」と仰る声を聞いて、ゆっくりと喜びを噛み締めました。推しの名前でライブを予約して、チケット代を払って、物販で色々グッズを買うことを100の貢献とするならば、これで1くらいの貢献はできたのだと思いたい…それにパーソナリティーさんは、また推しとラジオで共演したいと仰っていました。また推しがこの現場に呼ばれる日が来たら、私は「あの葉書がほんの僅かでも、このご縁を支えた」と妄想するだけならよいでしょうか。

と申しますのも、以前ジャニーズファンの活動に関する本で、「アイドルとは関係が薄い雑誌に、本当に小さくジャニーズタレントが載っていたところ、そのタレントのファンからお礼葉書が来た。編集さんはその葉書を実に大切に持っていた。その後その雑誌の表紙を件のタレントが飾ったが、あのときの葉書がきっかけになったのだろうか」という記述を読んだことがあるからです。もちろん、ファンの葉書一枚でお仕事が降ってくるほど甘い世界などありませんでしょう。しかしほんの少しでも、私の行動がプラスにはたらくのなら。私はありとあらゆる方面へのお手紙を書き続けようと思います。