武蔵野の草原に立つ

アイドルのライブへ行く趣味について徒然に。

推しに恥をかかせない

今度は私も参戦できるライブの日が近づいてきまして、差し入れやネイルの準備に勤しむという楽しい時間を過ごしております。

また、この時期に必ず行うことは、「礼儀正しくなければなるまいぞ」「おかしな振る舞いをするでないぞ」と絶えず自分に言い聞かせることです。先日のブログ記事「推し色を身につける」で述べましたように、私は全身に推し色のアクセサリーや小物を纏います。つまり、私が下品な行動を取ったらすぐに、「ああ、(推し)君には何て下品なファンがついているんだろう」と周囲に思われる、ということです。

ファンの質はアーティストの質である、と言われます。これには、100%は同意できません。どんなにファンが上品でも、刑事問題を起こしてしまうアーティストもいる。逆に、どんなに人間ができているアーティストにも、出禁になるようなファンがいるものです。しかし、「ファンが見苦しい行動をしたら、推しに恥をかかせる」ということは確実なことだと思います。

推しに恥をかかせたくない、という思いから気をつけていることはたくさんあります。まずは、TPOに合わせた服を身につけること。もちろんライブにドレスコードなどはありませんが、ヒールのある靴を履いていかない、動きやすいパンツルック、長い髪を低い位置で纏める、といったマナーは厳守します。私などかなり背が低いもので、ヒールのない靴を履いていくと視界の8割は前の人の頭で塞がれます。それでも、ヒールで隣の人の足を踏んでしまい、「(推し)君のファンに怪我させられた」などと思われるよりはずっとましです。

奇抜な恰好、悪目立ちする格好をしていかない、というのも大切です。非常にファッションに取り入れにくい色が推し色のため、「もういっそカラーセーラーでも着て行けば楽なんじゃないか」と思ったこともありました。しかし、20歳を超えた人間が女子高生のコスプレをするなんて、ほぼ推しに対する嫌がらせです。

ライブ中私語をしない、鞄を下に置かない、他のアイドルのパフォーマンス中に退屈そうにしない、スマホの電源を必ず切る。こうしたマナーも厳守します。それに加え、まだ気をつけていることがあります。大体友人にこれを言うと、「あんた、やりすぎ」と呆れられるのですが…

①座らない
どんなに疲れても座り込まない。「ジベタリアン」なる種族に不快感を覚えている私は、地面に座ることは本当に下品なことだと思っております。両親の教育も厳しく、2、3時間待ちがざらだった万博の時も、地面にしゃがみこむことを決して許されなかった記憶があります。まして推し色を纏っている時は猶更、そんなことはできません。

②後方の方に必ず気を配る
大体の立ち位置が決まったら、必ず後方の方の推しがどなたか確認します。違うグループのファンでしたら、その時だけ場所を代わります。同じユニットのファンだった場合は、推しの持ち時間が半分を過ぎたところで交代します。

③少しでもお話をした方には、帰る際必ず挨拶
ありがたいことに、同担だと判明して少しお話をさせていただいた方がいらっしゃったことがあります。ライブが終わり、人が溢れかえるロビーで彼女を見つけ出して、「今日はありがとうございました。またご縁がございましたら、一緒に盛り上がりましょうね」と挨拶をして帰りました。物販が始まるとあとは自由解散といった形になりますが、その日楽しくさせていただいたお礼は有耶無耶にしたくないと思います。

④主催者の方にお礼のリプ
主催者さんがいらっしゃった場合、「本当に楽しいライブをありがとう存じました」とリプを送ります。もちろん心からのお礼の気持ちがあるからこそですが、そのリプのプロフィール欄に飛んだら「ああ、この人は(推し)君のファンか」ということが分かる…分かってもらいたい、という打算的な感情もほんの少し、あるのは事実です。


…最後に自慢話、一つだけしてよろしいでしょうか。

こうしたことに気を配り続けたライブの後、同担の方のツイッターアカウントを見つけました。それは明らかに、私の隣にずっといらっしゃってて、少しお話させていただいた方でした。(彼女しか持っていなかった特殊なキンブレの写真が載っていたのですぐ分かりました)その最新の投稿が、「(推し)君のファンがあたたかかった」というものでした。嬉し涙が止まらなかったのを覚えています。


どうせ私はね、「(推し)君のファンに凄い美人がいる」なんて言われるはずもないし、「(推し)君のファンに物凄くお金払いのいい、熱心な人がいる」と言われるのも無理なんですよ。だからせめて、「(推し)君のファンは礼儀正しい」とか、「(推し)君のファンはいい人」と言われたい。その噂を推しの目に留まらせたいわけじゃなく、「じゃあ、(推し)君は素敵な人なんだろうな」とか、「私も(推し)君気になっていたけど、ファンは怖くないんだな、大丈夫だな」と思う人が、一人でも増えてくれればそれでいい。

推しにとって、恥ずかしくないファンでいたいです。